archive : ドロテア・セロア Dorothea Seror

archive : ドロテア・セロア Dorothea Seror

photo : Susanne Alden

English


ドロテア・セロアは、様々なメディアを扱うアーティストです。彼女の作品はコンセプチュアルであり、パフォーマンスアート、ランドアート、インスタレーション、オブジェ、ディレクションなどの方法を駆使します。
彼女は、ミュンヘンのファインアートアカデミーを1998年に卒業しました。ダンスとボディセラピーについての研究もしました。

身体とその強度、セクシュアリティ、美、そしてその柔軟さは、彼女の重要なテーマです。彼女は、しばしば観客を挑発し、参加を促し、社会的、政治的問いの原点にある問いにアプローチします。彼女の作品では、人類が地球上のすべての生き物と共生する可能性と責任への注意を向けています。そのために彼女はリサイクルというトピックを採用しています。
彼女は、様々な文化における儀式的、スピリチュアルな実践についてのリサーチ活動にも、参加しています。そのことにより、彼女は、実際にも、環境と人類の健全さを守りたいと考えています。

www.dorotheaseror.de

 

ドロテアのパフォーマンスは、体当たりに身体を張っているだけでなく、造形的で、動物的なオブジェとしての面白さに満ちています。

Title: Aquanitas
date: 2016
venue:Essen, Germany

ドイツのエッセン市の美術協会のパーティにて儀式のように行いました。彼女はこれを、透明なお葬式とよんでいます。棺型の透明な容器に仰向けに入り、いくつもの小石(参加者に何か書いてもらっています)を体のあちこちにのせ、水に沈んでいく。水面には鍋で溶かした白い蝋を水に浮かべます。そして…….

 

Title: Back to Earth
date: April 2016
venue:Lagos, Nigeria

アフリカはナイジェリアにて行われたビエンナーレでのパフォーマンスです。アフリカ彫刻やお面に使われる陶(泥)を自身の顔から肩にかけて塗りつけます……

 

Title: Help me-a pilgrimage
date: 2016
venue : Netherlands
 
オランダでは、1セントや2セント、5セントでは何も買うことができない。彼女は、いろいろな店に行って、10セント、20セント、1ユーロをその使えない少額コインにくずしてもらい、まず、それを教会のタワーで数える。そして、それを載せた白い大きな布を背中の後ろで引きずりながら、「help me」というカードを胸にかけて、街中を歩き回ります……..

 

Title: Granary of Europe
date: 2015
venue : Lviv, Ukraina
肌色のボディスーツを着込んだドロテアが、砂袋を重そうに持って移動して、美術館?の上の階の方に上っていくところから始まります。そして、そのスーツの中に、砂を入れるように、観客に促します。ウクライナの少女たちが手伝う様子も面白い。そして、なんだか、へんな偽物のお相撲さんみたいになる。そして、その重い身体でまた…….

 

Title: PEIN
date: 2014
venue : Marburg, Germany
教会のミサに、現れる毛むじゃらの動物。インタビューがありますので、ドイツ語のわからない人は、Youtubeの翻訳機能を使っていてください。そして、枕投げ?

 

Title: The Ideal Body
date: 2013
venue : Enschede, Netherland

パフォーマンスアーティストにとて大事な道具としての身体を、6ヶ月の間、アスリートたちに混じって鍛えてみました。その結果を、パフォーマンスとして紹介します……..

 

Title: Melusine
date: 2012
venue : Darmstadt, Germany

まず、集めてきたプラスティックゴミを洗って干します。 用意したマーメードの舟の本体に、プラスティックのゴミを詰め込み、湖に浮かびます……….


Title: Buddha’s waiting
date: 2012
venue : Munich, Germany

教会の中の高いところに、ロープと糸で、繭を作ってその中にこもります。下では人々がお茶をしています。造形的にちゃんとしていないと、危ないですね。でも、彼女は計算して作っているので、しっかりしたインスタレーションになっています
やがて、そこから出てきます…….

 

Title: Lawn Golem
date: 2009
venue : Munich, Germany

ゴーレムは、ユダヤの伝説に現れる泥の人形のことです。そして、人を殺すかもしれないモンスターでもあります。彼女はここでは、芝生を使い、人間の血肉が自然の一部であることを表現しようとしました。芝生を体に巻きつけて、大地にどかんと寝転びます。生命の再生の儀式としてのパフォーマンスです。

 

Title: P.I.N.K
date: 2004
venue : Munich, Germany
少し若い頃のドロテア。たくさんの卵(30個くらい?)を少しずつ移動させます。人通りの多い路上での介入のパフォーマンスです。どうやら、茹で卵のようで、それに気がついた子供がむいている。食べたのかな? 人々は拾って、じっと見ていたので、何か書いてあるのかも。パフォーマンスを見ている人も結構います…..彼女の暮らしているミュンヘンの街中、地下鉄の入り口でしょうか。

 

*Project by Dorothea Seror

Title: Beyond Ritual
date: 2017
venue : Munich, Germany
パワー・オブ・ボディ、ボディ・オブ・ボディ
パフォーマンスアート、シャーマニズム、スピリチュアリティ
「アートか宗教か?ファッションか、それとも私たちの存在の意味への情熱?このプロジェクトBeyond Ritualでは、国際的に活躍するアーティストたちが、自身の作品や文化的背景、このテーマに対する科学的見解を語った。私たちは、本当に魅惑的なパフォーマンスや儀式を体験し、自分自身がシャーマンになる方法を学ぶこともできた。アーティストたちと一緒に、彼らの肉体、精神、魂の力によって作り出されるエネルギーの世界に飛び込んだ。芸術や宗教を超えて、私たちは自分自身の可能性、スピリチュアルな能力、そして実際の自分自身を経験した。