DPPT:Durational Performance Project Tokyo 2024

DPPT:Durational Performance Project Tokyo 2024

2024年IPAMIAは、コレクティブな企画として「Durational Performance Project Tokyo (DPPT)」を設立します。メンバーとしては、山﨑千尋、平岡希望、IPAMIAからは石田高大、北山聖子、山岡さ希子が参加しています。

Durational Performanceとは、定義が未だ曖昧ですが、Endurance Performanceという言い方もあり、通常の印象よりも、かなりの長時間に行なう、身体負荷の大きめのパフォーマンスを指します。過去にも洋の東西を問わず、それにあたる表現は記録/記憶されていますが、そのような言葉で指し示すようになったのは、おそらく2000年前後ではないかと思われます。

プロジェクトでは、それに関わる資料をリサーチしながら、ワークショップ、ディスカッション、レクチャー、パフォーマンス、テキスト、展覧会(公演)を積み重ねて行きます。おそらく、来年以降にも続いていきます。

2024年1月の設立後、最初の非公開のワークショップでは、ZOOMを使って読書会をしました。Durational Performanceを実践し、修士論文にした、オーストラリアのアーティストのテキストを、メンバーで読み込み、ディスカッションしました。これからは、順次、公開イベントを紹介します。



DPPTメンバー(現在5名)》

山﨑千尋 Yamazaki Chihiro

1990年、北海道生まれ。2009年に東京芸術大学絵画科油画専攻にて現代美術を学び、同大学大学院ではフィールドワークを基軸とした実地研究を始める。2014年「大館・北秋田芸術祭2014 里に犬、山に熊」や、2016年「福島現代美術ビエンナーレ」など数多く都外の芸術祭に参加し、サイトスペシフィックなスタイルを確立さる。インド・カシミール州でのレジデンスを機に「不可視化された支配」をテーマに、メディアを限定しない多様な表現活動をしている。近年は「身体の支配」をテーマに自身の家族が脳死状態に陥った経験をモチーフとして映像作品と論文を制作。同大学にて博士号を取得。北区東十条のJungle Gym運営メンバー。

平岡希望 Hiraoka Nozomu

1990年、東京都生まれ。2013年、学習院大学文学部心理学科卒業。同年、同大学大学院人文科学研究科心理学専攻博士前期課程に進学、2015年、中途退学。「蜘蛛と箒 SNSレビュープロジェクト」(2023年5月~2024年5月)、東京都板橋区の劇場「サブテレニアン」(2023年12月~)にてレビューを担当。サイマル演劇団+コニエレニ「フェルディドゥルケ」に制作として参加中。2024年5月より、『平岡手帖』を毎月刊行 (企画:平岡手帖制作委員会、ハンマー出版、額縁工房片隅)。

北山聖子Kitayama Seiko

1982年、長野県生まれ。2008年よりパフォーマンスアートを始め、国内外のパフォーマンスフェスティバルに参加。2010年代は、観客をパフォーマンスに引き込むパ フォーマンスを展開。2020年前後より自宅や自然の中など身近な環境の中でパフォーマンスを行うようになり、近年では一日中影を追いかける《Chasing a Shadow》や、 花が咲く時間に合わせパフォーマンスする《Waiting for Flowers》、観客から集めた動詞を6時間かけてアーティストが行う《Verbs》などドュレーショナルパフォーマンス を多く行なっている。 IPAMIAリサーチメンバー。https://seikokitayama.com

山岡さ希子Yamaoka Sakiko

1961年生まれ。1992年ごろから、パフォーマンスアート、ドローイング、インタビューを含む映像作品などを制作する。都市空間の介入作品が多いが、ギャラリーや一般の空間での作品もある。立ち会ったあらゆる人との間で生まれる、相互違った体験の総体を作品と考える。個人の欲望と社会制度との軋轢、身体とその意志との齟齬や疎通から来る様々な不安、愚昧とも言える行為、そうした中から生まれる名付けようもないエネルギーに興味がある。予測できない状態をあえて作り、そのつどの選択により、新たな現実に出会う。リアルとフィクションを様々なレベルで混ぜ合わせ、しばしば、ユーモアによってそれらをつなぐ。ドュレーショナルなパフォーマンスも多く行ってきた。IPAMIA代表。 https://Sakikoyamaoka.com

石田高大 Ishida Takahiro

1995年、富山県富山市生まれ。2020年東京大学農学部環境資源科学課程卒業。
大学在学中、芸術に広く関心を持つようになる。2020年頃より、撮影スタジオや路上にて、その場にあったものや日用品を使って思うままに踊り、遊ぶ、その様子を知人に写真に撮ってもらっていた。次第に、パフォーマンスアートとして制作を始めた。制作では、自身の経験や内面の世界に最初の着想を得ている。https://linktr.ee/takahiroishida